オルトレキシアとは?

 

オルトレキシアはアメリカ人医師であるスティーブン・ブラットマン博士が提唱した疾患(症候群)です。

 

 

不健康だと考える食品を極端に避けることで(健康的な食事しか食べれない)生じる新型の摂食障害や精神障害と言われています。

 

 

具体的な症状としては砂糖は絶対にダメ、添加物が入っているものはダメ、動物性食品はダメ、グルテンはダメなどの考えに囚われてしまっている状態です。

 

 

発酵食品は必ず毎日食べなければいけないというパターンもあります。

 

 

少しくらい添加物や身体に悪いと言われている食品を摂取しても、免疫システムが正常であれば排泄してくれるという柔軟な思考をすることが不可能な状態です。

 

 

オルトレキシアは幅広く使われている精神障害の診断と統計マニュアル(DSM-IV)には記載されていません。(一部の開業医は診断の時に使用している)

 

 

まれに重度の栄養失調や死に繋がるほどの極端な病的執着になり得る点をブラッドマン博士は主張しています。

 

 

 

兆候を調べる質問

 

次の質問に2つ以上当てはまるとオルトレキシアの兆候があると言われています。

 

 

①一日3時間以上、健康的な食品について考えていませんか?

 

②食べる時に自分の精神状態をコントロール出来ていますか?

 

③常に明日の献立を考えていますか?

 

④食事の質が向上する度に生活の質が低下していませんか?

 

⑤自分自身に厳しくなっていませんか?

 

⑥健康的な食事をすることで自尊心が高くなりますか?

 

⑦健康的な食事をしていない人を見下していませんか?

 

⑧健康的な食事の為に楽しんで食事をすることを放棄していませんか?

 

⑨家族や友達はダイエットの邪魔になりますか?

 

⑩不健康な食事をした時に罪悪感や自己嫌悪感を感じますか?

 

 

これらの質問はあくまで参考であり、2つ以上当てはまったから病気ということではありません。

 

 

自分の状態を客観的に調べるための質問です。結果に囚われないようにしてください。

 

 

 

オルトレキシアを克服するには?

 

オルトレキシアは体に悪いと考える食品を極端に避けることで生じる「強迫観念」と言われています。

 

 

健康的な食事しか食べてはいけない。ジャンクフードなどの不健康な食事は絶対にダメと完全に囚われた状態です。

 

 

不健康な食事をしている人に対して拒否感を持ったり、見下したり、求められていないアドバイスをしたり、自分の健康観を押し付けるという特徴もあります。

 

 

原因は病気への不安や恐れ、自分をもっと高めたい(アンチエイジングなども含めて)という願望などから生じる囚われです。テレビやYouTube、健康本による影響も大きいでしょう。 

 

 

私たちは何かに囚われてしまうと極端にIQが低下します。

 

 

IQが低下すると視野が狭くなり偏った物の見方しか出来なくなります。そしてそれが「正しい」という考えに支配されてしまうのです。

 

 

このような状態に陥ると、他人(家族や友人も含めて)がいくら正論や科学的に正しいアドバイスをしても無意味です。

 

 

反論されるか攻撃(排除や無視)されるかのどちらかです。

 

 

抜け出すには自分自身でそこに気づくしかありません。他人が出来ることはそのきっかけを与えるだけです。

 

 

無理やりこじ開けようとしてはいけません。逆効果です。

 

 

自分の考えや価値観を絶対視せずに「間違っているのは自分の方かも」と自分自身の考えを疑うことです。

 

 

オルトレキシアを「根本」から克服するにはこの方法しかありません。

 

 

これはオルトレキシアなどの強迫観念に陥っている人だけでなく、全ての人に必要なことです。